2020年10月28日
NEWS&TOPICS

STAY HOMEと心身の健康⑦


目的と目標①

順天堂大学COIプロジェクト室 博士研究員
沢田秀司

 COVID-19(新型コロナウイルス感染症)に端を発し、新たな生活様式への対応が必要となっています。STAY HOMEを心掛けた生活で心身の健康を守っていくためのポイントについて、シリーズでお伝えしていきます。今回は、こんな状況下だからこそ再認識していただきたい、目的と目標について取り上げます。

 季節はすっかり秋めいてきましたが、国内のCOVID-19の感染者数は依然として報告され続けており、東京都内における感染者数は2020年10月25日に3万人を超えました(※1)。世界に目を転じても、ヨーロッパではスペインとフランスの感染者数が100万人を超え(※2)、アジアにおける感染者数も1000万人を超えるなど(※3)、依然として感染対策を緩めることが難しい状況が続いています。改めて、「STAY HOMEによって心身の健康を守る」ということを意識する必要があると言えます。

 一方で、こうした事態がいよいよ長期化してくると、何のためにSTAY HOMEを続けているのか、あるいはSTAY HOMEを通して何を目指すのか、曖昧になってしまいがちです。このように「何かを目指す」ということを考える時、それを表現する熟語に「目的」や「目標」があります。これら2つについて、目指すものであるという点では意味が共通していますが、明確に意味の違いを理解していらっしゃるでしょうか。

 デジタル大辞泉(※4)を見ると、上記の言葉は、それぞれ以下のように説明されています。

【目的】
1 実現しようとしてめざす事柄。行動のねらい。めあて。「当初の―を達成する」「―にかなう」「旅行の―」
2 倫理学で、理性ないし意志が、行為に先だって行為を規定し、方向づけるもの。

【目標】
1 そこに行き着くように、またそこから外れないように目印とするもの。「島を―にして東へ進む」
2 射撃・攻撃などの対象。まと。「砲撃の―になる」
3 行動を進めるにあたって、実現・達成をめざす水準。「―を達成する」「月産五千台を―とする」「―額」

 そして、これらの用法については、以下のように説明されています。
◇「目的」は、「目標」に比べ抽象的で長期にわたる目あてであり、内容に重点を置いて使う。「人生の目的を立身出世に置く」
◇「目標」は、目ざす地点・数値・数量などに重点があり、「目標は前方三〇〇〇メートルの丘の上」「今週の売り上げ目標」のようにより具体的である。

 これらを踏まえると、これらの言葉はそれぞれ以下のように理解することができます。
【目的】 最終的に目指す到達点(方向性)であり、唯一のもの。
【目標】 目的達成に向けた具体的な手段であり、複数が存在し得る。

図:目的と目標の概念図

 このように言葉の意味を理解していただいた上で、今後もSTAY HOMEを継続していくに当たって何を目指すのか、是非とも明確にしていただければ幸いです。次回は、具体的に目的や目標を掲げる方法について取り上げます。

※1:https://www3.nhk.or.jp/news/html/20201025/k10012680081000.html(閲覧日:2020年10月27日)

※2:https://www3.nhk.or.jp/news/html/20201027/k10012682351000.html(閲覧日:2020年10月27日)

※3:https://www.newsweekjapan.jp/headlines/world/2020/10/297907.php(閲覧日:2020年10月27日)

※4:デジタル大辞泉(閲覧日:2020年10月27日)