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STAY HOMEと心身の健康②

熱中症

順天堂大学COIプロジェクト室・博士研究員
沢田秀司

 COVID-19(新型コロナウイルス感染症)に端を発し、新たな生活様式への対応が必要となっています。STAY HOMEを心掛けた生活で心身の健康を守っていくためのポイントについて、シリーズでお伝えしていきます。第2回の今回は、熱中症を取り上げます。

 2020年5月19日、「本年4月上旬における世界全体での二酸化炭素の排出量は、2019年の平均と比較して17%減少しており、2006年の同時期と同等であった」との論文が発表されました(※1)。一方で、国連環境計画が公表したデータによると、2020年の4月は過去140年間で最も気温の高い4月となりました(※2)。全世界で人々が活動自粛を行ったことは、地球環境にも様々な影響を与えていることが考えられますが、温暖化抑制というメリットにはすぐ結び付かないのかもしれません。気象庁も、2020年6~8月の気温は全国的に「平年並みか高い」との見通しを発表しており(※3)、今夏も深刻な暑さが到来することを念頭に置き、対策を講じていくことが必要です。

 本格的な夏が到来する前に、暑さに備える上でできることの一つとして、『暑さに強い身体づくり』が挙げられます。具体的には、『「やや暑い」と感じる環境下で、「ややきつい」と感じる程度の運動を1日30分程度行うこと』が推奨されます。本格的な夏が到来する前の5・6月に、こうした運動を1ヶ月程度は継続しておくことで、きちんと汗をかけるようになり、暑さに身体を慣らすこと(暑熱順化)ができます。

 5月に入り、暑さを感じる日も増えてきました。十分な換気とともにエアコンなどを上手く使い、室内環境の安全性を整えることは、当然望ましいことです。しかし、今後もそうした環境下での生活によって、身体を暑さに慣らす機会、さらには身体を動かす機会を失い続けてしまうと、夏を迎えた際に熱中症の大きなリスクを背負ってしまうことが危惧されます。「これから迎える夏は、COVID-19と熱中症、双方への対策の両立が求められる、誰もが経験したことのない夏である」という認識を強く持つことが大切です。

 STAY HOMEを心掛ける生活を継続する中でも、水分や食事を十分にとりながら、ご自宅の中や屋外の安全な場所で積極的に身体を動かしてください。良い汗を流す日々を積み重ねることで、夏本番に備えていきましょう。

※1:Le Quéré, C., Jackson, R.B., Jones, M.W. et al. Temporary reduction in daily global CO2 emissions during the COVID-19 forced confinement. Nat. Clim. Chang. (2020).
※2:http://wesr.unep.org/(閲覧日:2020年5月25日)
※3:http://www.jma.go.jp/jp/longfcst/pdf/pdf3/001.pdf(閲覧日:2020年5月25日)

 
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